坂本庄(読み)さかもとのしよう

日本歴史地名大系 「坂本庄」の解説

坂本庄
さかもとのしよう

古代には和泉郡坂本郷(和名抄)があり、中世にもその系譜を引く坂本郷があったが、当庄はその坂本郷に成立した庄園で、現和泉市阪本さかもと町を中心にした一帯に比定される。京都北野天満宮松梅院領。応永六年(一三九九)一二月二四日、足利義満は応永の乱の戦勝祈願の礼として「和泉国坂本郷并七ケ里地頭職」を、将軍御師職の松梅院へ寄進した(北野社家引付)。これにより坂本郷は一円松梅院領坂本庄となり、戦国時代までその知行下に置かれることになった。なおこの頃まで坂本郷の称が使われていたためか、松梅院領坂本庄も坂本郷・坂本郷庄とよばれる場合がある。

永享三年(一四三一)一〇月八日、松梅院禅能知行分の当庄その他が、禅能の借物のかたに下地を延暦寺光聚院に渡すようにとの幕府裁定が「土倉方一衆中」宛に出されている(御前落居奉書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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