20世紀日本人名事典 「坂田 三吉」の解説
坂田 三吉
サカタ サンキチ
- 生年
- 明治3年6月3日(1870年)
- 没年
- 昭和21(1946)年7月23日
- 出生地
- 大阪府堺
- 本名
- 阪田 三吉
- 経歴
- 生涯読み書きはできなかったが、将棋は全くの天才で、大正4年独学で8段に登る。この間、明治26年頃名を秘した関根金次郎13世名人(当時4段)に負け、以来打倒関根と日本一が生涯の目標となる。大正6年次期名人を決める対決で関根を破るが、その弟子土居市太郎7段に敗れ、名人への野望は絶たれた。14年かってに関西名人を名のって東京棋界と絶縁するが、のち和解して昭和13年には第2期名人戦に出場し7勝8敗。晩年は不遇であった。没後、30年日本将棋連盟から名人位と王将位を追贈された。波瀾に富んだ激しい生涯は芝居・映画・歌謡曲の「王将」にもなって人気を呼んだ。門下に星田啓三7段、藤内金吾8段がいる。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報