垜枕(読み)アズチマクラ

デジタル大辞泉 「垜枕」の意味・読み・例文・類語

あずち‐まくら〔あづち‐〕【×垜枕】

上が狭く底が広い、垜の形に似た箱の上に細長いくくり枕をのせたもの。近世女性が多く用いた。箱枕

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「垜枕」の意味・読み・例文・類語

あずち‐まくらあづち‥【垜枕】

  1. 〘 名詞 〙 あずちの形に似た台形の台の上に、横長の小さなくくり枕を載せたもの。近世に婦人が多く用いた。箱枕。
    1. [初出の実例]「しまぐんないの夜着の袖に入てあるあづち枕を二ツだしてならべ」(出典:洒落本・玉之帳(1789‐1801頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の垜枕の言及

【枕】より

…男女とも髷(まげ)を結うようになったため工夫された枕で,結髪を崩さないように首のつけねにあてがう。形が矢場の土手,垜(あずち)に似ているため垜枕ともいう。枕には以上のほか,髪に香をたきこめるための香枕もある。…

※「垜枕」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android