埴口墓(読み)はにくちのはか

日本歴史地名大系 「埴口墓」の解説

埴口墓
はにくちのはか

[現在地名]新庄町大字北花内

北花内きたはなうち集落南西、小字南口みなみぐちにある前方後円墳。南西面する墳丘の全長八五メートル、後円部径五〇メートル、前方部幅七五メートル、墳丘の周囲には水をたたえた堀が巡らされている。前方部の先端の広がった墳形から、古墳時代中期末から後期にかけての築造と推定される。古墳は現在、履仲天皇の孫飯豊青皇女の墓に治定されている。「日本書紀」顕宗天皇即位前紀五年一一月条には葛城埴口丘陵に葬るとあるが、「延喜式」にも、「埴口墓飯豊皇女、在大和国葛下郡、兆域東西一町、南北一町、守戸三烟」と記す。

墓は三才山さんざいやまとも称し、延宝八年(一六八〇)新庄藩主桑山一尹がべんしよう村の同氏産土神諸鍬もろくわ神社をここに移して城隍神とした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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