堰八安高(読み)せきはち・やすたか

朝日日本歴史人物事典 「堰八安高」の解説

堰八安高

没年:慶長14.4.14(1609.5.17)
生年:生年不詳
江戸初期,弘前(津軽)藩堰八村(黒石市)の堰役。通称太郎左衛門浅瀬石川右岸から導水する藤崎堰の取り入れ口が年々決壊,下流域16カ村の農民が苦しむのをみて人柱となることを決意。藩の許可を得て,17日間の潔斎ののち,堰の安堵を祈願し,わが身に杭を打たせて水底に沈んだという。以来,この堰は崩壊することがなかった。正保2(1645)年,社殿を建て堰神として祀られた。3代藩主津軽信義は福田堰神の号を贈った。<参考文献>『津軽藩旧記伝類』(『みちのく双書』5巻),『堰神社由緒書』

(細井計)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「堰八安高」の解説

堰八安高 せきはち-やすたか

?-1609 江戸時代前期の農民。
陸奥(むつ)津軽郡堰八村(青森県黒石市)の堰役。浅瀬石川から水をひく藤崎(ふじさき)堰の取り入れ口がたびたびやぶれ下流の農民がくるしむのをみて,慶長14年4月14日みずから人柱となる。以後堰のくずれることはなかったという。本姓安倍。通称は太郎左衛門。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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