日本大百科全書(ニッポニカ) 「カピタン」の意味・わかりやすい解説 カピタンかぴたん 元来は船長などを意味するポルトガル語のCapitãoから生まれた語。鎖国前には日本人船長などにも用いられ、加飛丹、甲毘旦、甲必丹などの名称でよばれていたが、鎖国に入って以後はもっぱら長崎出島の商館すなわち阿蘭陀(オランダ)屋敷の長官Opperhoofdの役を勤める者を一般に日本人が甲比丹と呼称する習わしとなった。[箭内健次][参照項目] | オランダ商館 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カピタン」の意味・わかりやすい解説 カピタンCapitant, René [生]1901.8.19. イゼール,ラトロンシュ[没]1970.5.23. セーヌ,シュレーヌフランスの法律家,政治家。 H.カピタンの息子。 1929年ストラスブール大学教授。早くからナチズム運動の危険を説き,37年反ファシスト知識人監視委員会を組織した。のちレジスタンスに参加。 44~45年 11月ドゴール将軍の臨時政府の文部大臣。以後ドゴール左派として活躍。 51年パリ大学教授。 57年日仏会館長として来日,60年帰国した。 62年政界に復帰し,68年6月ポンピドー内閣司法大臣となり,69年4月辞任。 カピタンCapitant, Henri [生]1865.9.15. グルノーブル[没]1937.9.21. アラニェフランスの法学者。パリ大学教授。 1931年来日。主著はフランス民法の最も基本的な教科書として位置づけられている『民法研究緒論』 Introduction à l'étude du droit civil (1929) ,『民法講義』 Cours de droit civil (29,A.コリンと共著) がある。 カピタン(甲比丹)カピタン 「加比丹」「甲必丹」とも書く。ポルトガル語の capitãoから転訛したもので,「かしら」「船長」の意。鎖国時代の日本ではオランダ商館長をさした。商館長は普通1年任期で,年頭には江戸参府を,また着任の際は『和蘭風説書 (おらんだふうせつがき) 』の提出を義務づけられた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報