塔ノ尾古墳跡(読み)とうのおこふんあと

日本歴史地名大系 「塔ノ尾古墳跡」の解説

塔ノ尾古墳跡
とうのおこふんあと

[現在地名]防府市桑山一丁目

この古墳は、周防灘に臨む防府平野にそびえる花崗岩丘の桑山くわのやま中腹の小丘の頂にあった隠滅古墳である。天明五年(一七八五)毛利重就が納涼台をつくるための工事中に人夫が発見し、藩庁で協議の結果、石匣を作って出土品を納め、山頂に埋納して古墳を撤去し、埋置した石匣の上に小祠を建てた。当時藩の侍読であった滝鴻が「石匣の記」に「老侯已居華浦、今歳命営小亭于桑山、役夫掘起有器、山乃益掘之四方皆畳石為壁、壁中長一丈二三尺横半之深、称之蓋昔人之地窖也、其中所得敗器数十事」と記し、遺物の種類と数量を載せている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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