塗油式(読み)とゆしき(その他表記)unctio; anointing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塗油式」の意味・わかりやすい解説

塗油式
とゆしき
unctio; anointing

油または脂を人または物に塗ってそれらのものが神聖なものとの新しい関係を得たことを象徴する儀式で,ほとんどの宗教に普遍的にみられる。塗油の施し方,その材質などは宗教や機会によって多様である。 (1) 肉体的,精神的疾患に対する癒やし。 (2) 塗油されたものを聖なるものとし,日常的使用から除外して神や神的なもののためにのみ用いる聖別。 (3) 特に人間の場合,特別な資格,権威身分,能力などが与えられる叙階または叙任。多くの宗教では教職者 (司祭など) が塗油によって叙任された。またユダヤ教では司祭や王が位につくとき塗油によってその聖性と神の恵みが象徴された。ここから,イスラエルの未来の救済者も塗油された者,すなわちメシアと呼ばれるようになった。

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