化学辞典 第2版 「塩化ビスマス」の解説
塩化ビスマス(Ⅲ)
エンカビスマス
bismuth(Ⅲ) chloride
BiCl3(315.34).三塩化ビスマスともいう.金属ビスマスに塩素を通じて加熱すると得られる.白色の固体.融点230 ℃,沸点447 ℃.密度4.75 g cm-3.光分解しやすい.潮解性で,水には加水分解をうけ難溶性の塩化酸化ビスマスBiClOを生じる.濃い塩酸に溶け,テトラクロロビスマス(Ⅲ)酸イオンとなる.有機合成の触媒,塩素化剤,ビスマス(Ⅲ)塩の製造,医薬品(収れん剤)などに用いられる.[CAS 7787-60-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報