塩化ストロンチウム(読み)エンカストロンチウム

化学辞典 第2版 「塩化ストロンチウム」の解説

塩化ストロンチウム
エンカストロンチウム
strontium chloride

SrCl2(158.53).炭酸ストロンチウム塩酸に溶かし,濃縮してつくる.無水物は無色の等軸晶系結晶.蛍石型構造.格子定数a = 0.700 nm(26 ℃).融点875 ℃,沸点1250 ℃.密度3.05 g cm-3.潮解性があり,水に易溶,アセトンおよびエタノールに難溶.六水和物は無色の斜方晶系結晶.密度1.93 g cm-3.やや吸湿性で水に易溶.60 ℃ で二水和物となる.二水和物を加熱すると一水和物を経て200 ℃ で無水物になる.花火(深紅色)の材料,蛍光体の製造原料,醸造(酵母固定剤),人工海水,他のストロンチウム化合物の製造に用いられる.[CAS 10476-85-4:SrCl2][CAS 10025-70-4:SrCl2・6H2O]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android