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塩酸ピロカルピン えんさんぴろかるぴん

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知恵蔵2015の解説

塩酸ピロカルピン

口腔の乾燥症状を改善する薬。頭頸部の悪性腫瘍に対する放射線治療を行う際には、唾液腺が放射線の照射部位に入らざるを得ないことが多い。この場合、唾液腺の機能が低下するため、口の中が極度に乾燥し、会話などの日常生活に影響を与える。塩酸ピロカルピン副交感神経に作用し、古くから点眼薬として使用されてきた一方で、唾液分泌を亢進させる作用がある。放射線治療で起きる唾液腺分泌機能低下による口腔乾燥症の諸症状を改善する目的で、新たに内服薬(商品名「サラジェン」)として承認された。塩酸セビメリン(商品名「エボザック」、「サリグレン」)もほぼ同様のメカニズムで唾液分泌を改善する薬剤だが、承認された適応症は異なっている。塩酸ピロカルピンは重篤な心疾患や気管支喘息てんかんなどを有する患者には使用できない。主な副作用は多汗、鼻炎、下痢、頻尿、頭痛など。

(澤田康文 東京大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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