墨差し(読み)すみさし

精選版 日本国語大辞典 「墨差し」の意味・読み・例文・類語

すみ‐さし【墨差・墨・墨刺】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「すみざし」とも )
  2. 大工・石工などが墨壺に添えて、木材石材などにしるしをつけ、字を書くのに用いる竹筆。小さな竹べらの先を細かに裂いたもの。〔大安寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)〕
    1. <a href=墨差〈和漢船用集〉" />
      墨差和漢船用集
    2. [初出の実例]「肩に番匠箱、腰に小鑿小手斧掻槌や鋸。鑚。忘たりや墨」(出典:狂言歌謡・番匠屋(鷺小舞)(室町末‐近世初))
  3. 墨をさすこと。墨で書き入れること。
    1. [初出の実例]「女人像で〈略〉ふくよかな面ざしの眼は一文字の墨差しで」(出典:面影(1969)〈芝木好子〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android