芝木好子(読み)シバキヨシコ

デジタル大辞泉 「芝木好子」の意味・読み・例文・類語

しばき‐よしこ【芝木好子】

[1914~1991]小説家東京の生まれ。本姓、大島。「青果の市」で芥川賞受賞。戦後、「洲崎すさきパラダイス以下連作で東京下町の特飲街を描く。他に自伝的三部作湯葉」「隅田川」「丸の内八号館」など。

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精選版 日本国語大辞典 「芝木好子」の意味・読み・例文・類語

しばき‐よしこ【芝木好子】

  1. 小説家。東京生まれ。「文芸首都同人昭和一六年(一九四一)「青果の市」で芥川賞受賞。代表作は自伝的三部作「湯葉」「隅田川」「丸の内八号館」。ほかに「葛飾の女」「青磁砧」など。大正三~平成三年(一九一四‐九一

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20世紀日本人名事典 「芝木好子」の解説

芝木 好子
シバキ ヨシコ

昭和・平成期の小説家 日本ペンクラブ副会長;日本文芸家協会副理事長。



生年
大正3(1914)年5月7日

没年
平成3(1991)年8月25日

出生地
東京・浅草

本名
大島 好子(オオシマ ヨシコ)

学歴〔年〕
東京府立第一高女〔昭和7年〕卒

主な受賞名〔年〕
芥川賞(第14回)〔昭和16年〕「青果の市」,女流文学者賞(第12回)〔昭和36年〕「湯葉」,小説新潮賞(第12回)〔昭和41年〕「夜の鶴」,女流文学賞(第11回)〔昭和47年〕「青磁帖」,日本芸術院賞恩賜賞(第38回・文芸部門)〔昭和57年〕,日本文学大賞(第16回・文芸部門)〔昭和59年〕「隅田川暮色」,東京都文化賞(第3回)〔昭和62年〕,毎日芸術賞(第29回)〔昭和63年〕「雪舞い」,文化功労者〔平成1年〕

経歴
三菱経済研究所に事務員として勤め、YMCAの文学講座を受講。昭和13年に「文芸首都」同人となり、16年に発表した「青果の市」で第14回芥川賞を受賞。戦後は東京・洲崎特飲街を舞台にした「洲崎パラダイス」など、一連の洲崎ものや、自己の血縁焦点をあてた「湯葉」「隅田川」「華燭」などの作品により、独自の領域を開いた。また、工芸家、染色家などに題材を取り、女性の人生の相克を鮮やかに描き尽した、芸術家小説シリーズが有名。平成元年文化功労者に選ばれる。代表作に「夜の鶴」「染彩」「築地川」「面影」「冬の椿」「青磁帖」「隅田川暮色」などのほか、「芝木好子作品集」(全5巻 読売新聞社)がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「芝木好子」の意味・わかりやすい解説

芝木好子
しばきよしこ
(1914―1991)

小説家。東京生まれ。府立第一高等女学校卒業後YMCAに学ぶ。『令女界』など投稿時代を経て、1937年(昭和12)『文芸首都』同人となる。41年経済学者大島清と結婚。『青果の市』(1941)で、傾いた家業をおこす娘を主人公に移り変わる時局を描き、芥川(あくたがわ)賞を受賞。第二次世界大戦後は『洲崎(すさき)パラダイス』(1954)以下の連作で、東京下町の特飲街に取材、独自の領域を開拓。父祖の家系に始まる自伝小説の系統に『湯葉(ゆば)』(1960)、『隅田(すみだ)川』(1961)、『丸の内8号館』(1962)、また伝統芸術に生きる芸術家小説の系統に『葛飾(かつしか)の女』(1965)、『青磁砧(せいじきぬた)』(1971)など。短編集『青磁砧』(1972)は女流文学賞、『隅田川暮色』(1984)で日本文学大賞受賞。堅実な作風で次々と意欲的な題材に取り組み、『黄色い皇帝』(1976)はチョウの採集家を描いた異色作である。83年芸術院会員、89年文化功労者。

[田中美代子]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「芝木好子」の解説

芝木好子 しばき-よしこ

1914-1991 昭和-平成時代の小説家。
大正3年5月7日生まれ。「文芸首都」の同人となり,昭和17年「青果の市」で芥川賞。経済学者大島清と結婚。戦後,歓楽街の女たちをえがいた「洲崎パラダイス」以下の連作,ついで自伝的な3部作「湯葉」「隅田川」「丸の内八号館」を発表。59年「隅田川暮色」で日本文学大賞。57年芸術院恩賜賞,平成元年文化功労者。平成3年8月25日死去。77歳。東京出身。東京府立第一高女卒。本名は大島好子。

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367日誕生日大事典 「芝木好子」の解説

芝木 好子 (しばき よしこ)

生年月日:1914年5月7日
昭和時代;平成時代の小説家
1991年没

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