普及版 字通 「夂」の読み・字形・画数・意味
夂
3画
[字訓] くだる
[説文解字]
[字形] 象形
歩の倒文である(こう)の上の部分。上から降るときの後足で、(降)は神梯を下る形である。〔説文〕五下に「後より至るなり」とし、「人の兩脛、後より之れを致するに象る」というが、平面のところを歩く形ではない。喬木に神霊の降ることを(ほう)といい、その山を峯といい、その神を迎えることを、また霊気のただようことを々という。夂を単独に用いることはない。
[訓義]
1. くだる。
2. おくれる、後からついてくる。
[部首]
〔説文〕に・・・、および夂の反文をこの部に属する。〔玉〕も同じ。は盈(えい)の初文とみるべき字。夂の反文の字は、音はカ(クヮ)、〔説文〕五下に「跨なり」と訓し、「(くわ)は此れに從ふ」とするが、は鬲(れき)に注口を加えた形で、夂とは関係のない字である。
[語系]
夂tiei、夊tshiue、thiok、thiakはみな声が近く、躅(てきちよく)のような擬声語と、一系をなすものであろう。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報