最新 地学事典 「変成相系列」の解説
へんせいそうけいれつ
変成相系列
metamorphic facies series
一つの変成岩地域におけるいくつかの変成相の配列。変成相系列の概念はP.Eskola(1939)が導入。Eskolaは,多くの変成岩地域における変成相の配列は緑色片岩相,緑れん石角閃岩相,角閃岩相であることに注目し,この変成相系列を正規変成相系列と呼んだ。相系列の概念は,変成岩の相分類とG.Barrow(1893)に始まる標準鉱物による変成岩地域の分帯とを結びつけた概念で,スコットランドの広域変成作用が典型的なものとみなされてきたように,正規変成相系列を示す変成岩地域が典型的なものとされ,それ以外の変成相が出現する地域は特殊なものとされた。都城秋穂(1961)は,それぞれの変成岩地域が固有の変成相系列をもつことを明らかにし,大別して,らん晶石-珪線石系列,紅柱石-珪線石系列,ひすい輝石-らん閃石系列と,それぞれの中間型を含めて五つの変成相系列を提唱した。変成相系列はそれぞれの変成岩地域の特徴をよく示すものとされ,変成地温または変成地温勾配の違いを示すことからプレート境界の温度構造を示すものとして,さまざまな時代と地域の変成帯を相系列で分類し,特徴づけることが進んだ。
執筆者:鳥海 光弘
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

