夏虫の色(読み)ナツムシノイロ

デジタル大辞泉 「夏虫の色」の意味・読み・例文・類語

なつむし‐の‐いろ【夏虫の色】

染め色の名。せみまたは青蛾二藍ふたあい色・緑色あるいは瑠璃るりをいう。
「―したるも涼しげなり」〈・二八一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「夏虫の色」の意味・読み・例文・類語

なつむし【夏虫】 の 色(いろ)

  1. 染色の名。夏虫とは青蛾のことで、その色とはるり色のことをいう。一説に蝉の羽の色で二藍(ふたあい)の色・薄緑色などともいう。
    1. [初出の実例]「指貫(さしぬき)むらさきの濃き。萌黄。夏は二藍。いと暑きころ、なつむしの色したるもすずしげなり」(出典枕草子(10C終)二八一)

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