精選版 日本国語大辞典 「夏虫」の意味・読み・例文・類語
なつ‐むし【夏虫】
〘名〙
※万葉(8C後)九・一八〇七「夏虫の 火に入るがごと」
※後撰(951‐953頃)夏「ほたるをとらへて〈略〉汗衫(かざみ)の袖に包みて つつめども隠れぬ物は夏虫の身よりあまれる思ひなりけり〈よみ人しらず〉」
③ 昆虫「せみ(蝉)」の異名。
※後撰(951‐953頃)夏・一九四「八重葎繁き宿には夏虫の声より外に問(とふ)人もなし〈よみ人しらず〉」
④ 昆虫「か(蚊)」の異名。
※藻塩草(1513頃)一二「夏虫のこゑ、蚊也」
⑤ 夏、子どもにできる瘡。なつぶし。
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