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指貫 さしぬき

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

指貫
さしぬき

指貫の袴の略語。裾に紐を差抜く意で,裾を締めくくることができるように紐を通した袴をさす。奴袴 (ぬばかま) ともいい,布 (麻) 製のものは布袴 (ほうこ) とも呼ばれた。原型は奈良時代の括緒 (くくりお) の袴とされている。

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デジタル大辞泉の解説

さし‐ぬき【指貫】

袴(はかま)の一。括(くく)り緒の袴の系統で、裾口にひもをさし通し、着用の際に裾をくくって足首に結ぶもの。八幅(やの)の裾長を普通とし、略儀に用いる布製の袴の布袴(ほうこ)がのちに絹製となり、公卿は綾・固織物・浮織物を用いるのが例となった。指貫の袴。奴袴(ぬばかま)。

ゆび‐ぬき【指貫】

縫い物をするとき、中指にはめて針の頭を押さえる裁縫用具。革製または金属製で、ふつう輪形。ゆびさし。

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百科事典マイペディアの解説

指貫【さしぬき】

(はかま)の一種。裾(すそ)をひもで指し貫いてしぼるようにしたいわゆる括緒(くくりお)の袴で,奴袴(ぬばかま)ともいう。活動的なので,同種のものが奈良以前から用いられていたが,平安時代上流階級に普及,絹製で形も大きく長くなり,おもに衣冠や直衣(のうし),狩衣(かりぎぬ)の下につけた。
→関連項目衣冠

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世界大百科事典 第2版の解説

さしぬき【指貫】

公家の衣服の一種で,裾口に通した緒(お)でくくり,しぼるようにした袴(はかま)。奴袴(ぬばかま)とも称する。この形式は685年(天武14)に定められた括緒褌(くくりおのはかま)に始まるとされている。参朝に際して用いられる朝服の白袴(のちの表袴(うえのはかま))は前開式で腰を右脇で片羂(かたわな)に結ぶが,指貫は横開式で前後に腰(ひも)がつけられ,前腰を後ろで,後腰を前で諸羂(もろわな)に結ぶ。私服の直衣(のうし)や宿直(とのい)装束の衣冠に用いられた。

ゆびぬき【指貫】

裁縫用具の一種。運針にさいして縫針の頭を押すために右手中指の第2節にはめて使う指輪。ふつう,革,金属,セルロイドなどの幅1~1.5cm,長さ6cmほどの小片をとじて作る。古くは錔,,鞜,鞢,指,指韜,指怐などと書いて〈およびぬき(於与比沼岐)〉〈ゆびぬき〉などとよませていた。このうち指の語は早く中国の《説文》に見え,〈於与比沼岐〉の語は《和名抄》に記され,指を〈於与比〉と称していたことが知られる。

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大辞林 第三版の解説

さしぬき【指貫】

幅がたっぷりと広く裾に括くくり緒のある袴はかま。直衣のうし・狩衣かりぎぬ・衣冠に用いた。古くは布製であったので布袴ほうこともよばれたが、のちには絹・綾織物で作られた。指貫の袴。奴袴ぬばかま

ゆびぬき【指貫】

裁縫で、針の頭を押すために中指にはめるもの。指輪形とキャップ形がある。

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世界大百科事典内の指貫の言及

【衣帯】より

…衣帯を着けるには,下着として通常,白小袖(しろこそで)を着用し,その上に袴(はかま)の類をはき,法衣を着け,袈裟を掛けるが,袴類を用いない衣帯もある。
[袴類]
 裾をすぼめてくくる指貫(さしぬき)と,裾のまっすぐな切袴(きりばかま)と表袴(うえのはかま)がある。いずれも紋織の綾などで仕立て,宮廷装束のものとほぼ同じである。…

【袴】より

…能装束の大口は後腰を張った特殊な外容を示す。(3)指貫 奴袴とも書き,ともに〈さしぬき〉と呼んでいる。衣冠(いかん),直衣(のうし),狩衣(かりぎぬ)などに着装する袴で,八布(幅)の仕立てで筒が太く,すそに括(くく)りの緒(お)を通す。…

【舞楽装束】より

…歌方は衣冠単(いかんたん)(衣冠)で,履物は浅沓(あさぐつ)である。〈大和舞装束〉は,舞人は衣冠単で,一﨟(いちろう)・二﨟は五位の赤袍,三﨟・四﨟は六位の緑袍で,赤単衣,指貫(さしぬき),笏を持ち浅沓を履く。歌方は狩衣(かりぎぬ)である。…

【裁縫】より

…イギリスでは針もピンも16世紀までは家内製作であり,またボタンの工業などもエリザベス女王(在位1558‐1603)時代になってから興った。指貫(ゆびぬき)は1675年にジョン・ソフティングによってオランダからイギリスに持ち込まれたといわれる。18世紀にミシン(ソーイング・マシン)の発明があり,その後改良が加えられて19世紀の初期には広く普及した。…

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