多々良 純(読み)タタラ ジュン

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「多々良 純」の解説

多々良 純
タタラ ジュン


職業
俳優

本名
田足井 重二(タタライ シゲジ)

生年月日
大正6年 8月4日

出生地
宮城県 牡鹿郡石巻町(石巻市)

学歴
東京府立九中〔昭和10年〕卒

経歴
帝国ホテル食堂部に勤めていたが、新聞の募集広告を見て昭和11年新築地劇団研究生となり、同年「女人哀詞」で初舞台。15年「彦六なぐらる」で映画デビュー。同年応召、18年召集解除後は丸山定夫率いる苦楽座移動演劇隊に属したが、終戦2ヶ月前に再び徴兵され、東京で終戦を迎えた。この間、所属していた移動演劇隊は8月6日に広島で原爆に遭っており、召集により九死に一生を得た。25年劇団民芸発足に参加し、「炎の人ゴッホ」「十三階段」などに出演。27年退団後はフリーとなり映画を中心に活躍し、「本日休診」「現代人」「日本の悲劇」「七人の侍」「警察日記」「台風騒動記」「赤線地帯」「雪国」「キクとイサム」「人間の条件」などの名作に出演。頑固ながら根は優しい老人役に定評があり、名脇役として知られた。平成16年のテレビドラマ「サラリーマン金太郎4」が遺作となった。また自宅体育館を持ち、自ら編み出した催眠体操の普及に努め、「ストレスに勝つ・多々良純の催眠体操」「多々良純のぐうたら怠操入門」などの著書がある。

受賞
ブルーリボン賞(助演男優賞 昭31年度)「台風騒動記」

没年月日
平成18年 9月30日 (2006年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android