多段ロケット(読み)ただんロケット

百科事典マイペディア 「多段ロケット」の意味・わかりやすい解説

多段ロケット【ただんロケット】

2以上のロケットを積み重ね1飛行体に構成したもの。下段から順次作動させ切り離していくことにより,各段の出す速度が累積され,質量比(推進材の使用前後における質量の比)も実質的に向上する。ノズル設計なども有利であるが,反面機体が長く空気力で曲がる傾向や,切離しによる信頼性低下を伴う。→ロケット

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「多段ロケット」の意味・わかりやすい解説

多段ロケット
ただんロケット
multistage rocket

2個以上のロケットを結合した形で打上げる場合をいう。各段のロケットはその推進剤燃焼が終ると自動的に切り離され,次段のロケットに点火される。したがって段数を増すと効率がよくなり,高速に加速できる利点があるので高高度飛行人工衛星の打上げなどが可能である。

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世界大百科事典(旧版)内の多段ロケットの言及

【ロケット】より

…3人の先覚者たちはほとんど独立にこの分野での先駆的仕事を成し遂げ,地球引力からの脱出,人工衛星,惑星間飛行の可能性を示した。このための多段ロケットの発想も彼らに負うところであるし,さらに電気推進ロケット(電気ロケット)の原理もゴダードの日記(1906‐12)やオーベルトの著書(1929)に記述されている。彼らがまた,液体水素‐液体酸素の組合せを含む液体ロケットの将来性を予見したことも特記すべきである。…

※「多段ロケット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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