多相変成作用(読み)たそうへんせいさよう(その他表記)plurifacial metamorphism, polyfacial metamorphism

岩石学辞典 「多相変成作用」の解説

多相変成作用

一連変成作用で,温度圧力の値は一定に保たれずに変化する.この変化が異なった鉱物相にまたがり,かつ個々変成相再結晶作用が起こる場合に多相変成作用という.累進変成作用でも岩石は異なった温度圧力条件を通るが,この変成作用では異なった条件下で十分に再結晶作用が起こり,累進的である必要はない点が累進変成作用とは異なっている.また各変成作用には時間的に間隙がない点が多重変成作用とは区別される.再結晶作用は必ずしも完全ではないことがある[片山ほか : 1970].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android