朝日日本歴史人物事典 「大仏朝直」の解説
大仏朝直
生年:建永1(1206)
鎌倉中期の武士。北条時房と足立遠元の娘の子。四郎と呼ばれた。鎌倉大仏のある深沢のあたりに住んだため,大仏と名乗るようになったといわれる。暦仁1(1238)年には武蔵守となり,延応1(1239)年に評定衆に加えられた。さらに建長1(1249)年には引付衆の頭人(長官)となり,幕府政治の中枢で活躍した。執権・北条泰時の娘を妻としたことからも,朝直が北条一族のなかで重んじられていたことがわかる。子孫の大仏流北条氏は代々幕府政治の要職についた。
(高橋慎一朗)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報