大借地農(読み)だいしゃくちのう(その他表記)grand fermier; gros fermier

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大借地農」の意味・わかりやすい解説

大借地農
だいしゃくちのう
grand fermier; gros fermier

フランス革命前の富農の一形態。他人土地,特に領主直轄地などを一括借地し,それを日雇い農民などの賃金労働によって運営する経営的富農。農村における資本・賃労働関係の場を形成したという意味で代表的な農村ブルジョアと考えられた。経営規模と資本の拡大をはかるという点で,自己の土地所有の拡大に重点をおく地主的富農と異なる。

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世界大百科事典(旧版)内の大借地農の言及

【アンシャン・レジーム】より

…100軒ほどの世帯から成る標準的な村を想定してみよう。まず頂点に,1人か2人の〈大借地農〉がいて,たいてい,領主所領の大農場を経営し,りっぱな犂や役畜を所有している。彼らはしばしば領主の地代徴収を請け負い,領主裁判所があれば,ときに領主の代官をも務める。…

※「大借地農」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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