大又沢
おおまたさわ
小猿部川上流の湯津内(小湯津内・大湯津内)・仙戸石・松の各沢、および水無・笹原などの中小沢の総称。寛政六年(一七九四)の御留山并ニ銅山片付山書上帳によると、湯津内沢のうち上ケの沢・五郎左衛門沢・黒石川沢など一五沢と、松沢のうちの大漆沢など八沢、それに水無・笹原の合わせて二五沢が銅山片付山であり、また湯津内沢峰通り七分目下りが扇田・中野両村(現比内町)の積伐引越入会になっている。「両村惣山年代記」に「北ハ水無沢より上、南ハ松沢より上仙戸石沢迄、岩脇・横淵・中屋敷・脇神・前山各村薪伐入会之処」とあり、江戸中期以降小猿部川流域の村々も河川を利用して日帰入会をしていた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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