朝日日本歴史人物事典 「大川四郎左衛門」の解説
大川四郎左衛門
生年:享保9(1724)
江戸中期,伊豆国(静岡県)君沢郡内浦で鮪・鰹建網漁を経営した長浜村の漁業家,土豪的名主。幼名は要助,名は尭徳。12代目四郎左衛門を襲名。屋号大屋。網度(漁場・漁業権)の一津元として多くの下男下女を抱え,網組に所属する網子を支配し,鰹,鮪を江戸に売り捌いた。息子の小文次は下田の幕府薬園役所樟木御林守も務めた。当家古文書は昭和16(1941)年,渋沢敬三によって『豆州内浦漁民史料』として刊行された。<参考文献>日本常民文化研究所『豆州内浦漁民史料』全3巻,『国立史料館所蔵史料目録』(22集)解説
(田島佳也)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報