日本歴史地名大系 「大斎原」の解説 大斎原おおゆのはら 和歌山県:東牟婁郡本宮町本宮村大斎原[現在地名]本宮町本宮熊野川とその支流音無川・岩田(いわた)川の合流地にある中洲で、大斎原(おおゆがはら)・巴(ともえ)ヶ淵(ふち)ともいう。明治二二年まで熊野本宮大社が鎮座していた。県指定史跡。熊野権現御垂跡縁起にみえる「本宮大湯原」がここで、寛治四年(一〇九〇)頃にはこの中洲に社殿のあったことが確認され(熊野権現金剛蔵王宝殿造功日記)、「一遍上人絵伝」は大斎原にあった社殿の配置を伝える最古のもの。同絵伝によると、社殿は回廊に囲まれ、渡廊によって東西に区切られており、西郭には礼殿(長床という)の奥に第一殿・第二殿の入母屋造の大きな社殿一棟があり、東郭には西から入母屋造の第三殿(証誠殿)・第四殿各一棟、禅師(ぜんじ)宮以下八神を祀る切妻造の社殿二棟が並ぶ。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by