御田祭(読み)オンダマツリ

デジタル大辞泉 「御田祭」の意味・読み・例文・類語

おんだ‐まつり【御田祭(り)】

御田植おたうえ祭り

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精選版 日本国語大辞典 「御田祭」の意味・読み・例文・類語

おんだ‐まつり【御田祭】

  1. 〘 名詞 〙 神田(しんでん)田植えをする祭。実際に田を植えることを祭事として行なうものと、予祝行事として、境内などで模擬的に演技するものとがある。「お田植え祭」「御田」「田祭」などの名で、全国に分布している。《 季語・夏 》

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御田祭」の意味・わかりやすい解説

御田祭[吉良川]
おんだまつり[きらがわ]

高知県室戸市吉良川町の御田八幡宮で,西暦奇数年の 5月3日に行なわれる祭り。午前中,紋付き袴に一文字笠の田楽衆 8人が「練り」と称して付近の堂社をめぐって踊ったあと,海岸で踊って海水を汲む。午後,田楽衆が拝殿で練り納めをしたあと,殿と冠者(かしゃ)による狂言仕立ての進行により,まず若い娘による苗取を演じる「女猿楽」があり,続いて「三番神(さんばしん)」「翁」が舞われ,代掻きを演じる「牛」「田打ち」,田をならす「えぶり指(さし)」,早乙女による「田植え」,はらみ女が赤子人形を出産する「酒絞り」,「田刈」と,田遊びが行なわれる。その後,古い猿楽能の演目といわれる「小林」があり,「魚釣り」「地堅め」が演じられる。「酒絞り」の際には,子宝を求める女性たちが赤子人形に殺到し,人形の手足をもぎ取るほどに激しく奪い合う。国指定重要無形民俗文化財。

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