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中国、四川(しせん)省中部の川。全長793キロメートル、流域面積13万5500平方キロメートル。四川省北部の岷山山脈南西麓(ろく)から南流し、灌(かん)県で山地から成都(せいと)平原に出る。ここで多数の分流となるが、彭山(ほうざん)付近でふたたび合流して南流、楽山で大渡河(だいとが)をあわせたのち南東流して宜賓(ぎひん)で揚子江(ようすこう)に流入する。『書経』の「禹貢(うこう)」以来清(しん)代まで揚子江の源流と誤認されていた。なお、成都平原の分流は秦(しん)代からの灌漑(かんがい)水路網でもある。
[小野菊雄]
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
…成都と重慶,その他長江中・下流域と結ぶ水運の要路として,四川第一の河川であった。歴史的には宜賓より下流をも岷江(あるいは汶江や都江ともいう)と称した。四川盆地への出口では,外江・内江その他の支流に分流し,広大な扇状地を形成するが,その頂点の灌県には戦国時代に都江堰(とこうえん)が設けられ,成都平原の開発がすすめられた。…
…前256年蜀の太守に任ぜられた李冰によって建設された都江堰(とこうえん)は,これらの古代水利工事のうちでもとくに著名である。四川省成都灌県の岷江(みんこう)に築かれ,人工的に山を切り開いた宝瓶口から岷江の河水を成都平原の灌県に導き入れるもので,川の中央に魚嘴(ぎよし)を築いて東側の支渠と西側の岷江本流とに二分するが,飛沙堰を設けて支渠に流入する水量を調節する措置が施され,灌漑と防洪の両面を具備した点に特色がある。前246年に鄭国が設計,建設した鄭国渠(きよ)は,陝西省涇陽県から涇水の水を東に引いて洛水に注ぎ入れる全長200km近い工程で,関中平原を灌漑し,塩漬地の改造をもたらした。…
※「岷江」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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