大獅子山
おおししやま
福光町境の稜線上にそびえる標高一一二七・一メートルの山で、南方赤摩木古山の間にブナオ峠がある。小矢部川源頭の山であり、ブナの原生林がある。山名の獅子はカモシカのことである。五箇山のカモシカについては稗田菫平がその随筆・短歌などで紹介している。ブナオ峠の標高は約一〇〇〇メートル。越中から飛騨に通じる西赤尾道とよばれた間道の峠で、一向一揆の頃北陸道を避けて京都へ登る道として、また近世には江戸への急使の近道として利用された。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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