大田城(読み)おおたじよう

日本歴史地名大系 「大田城」の解説

大田城
おおたじよう

大淀川の河口部右岸に国富くどみ庄大田があり、大田城は江戸時代後期に太田おおた村から分村したとされる古城ふるじよう村にあったといわれる。城跡古城川と北川内きたかわうち川に挟まれたやまの城とよばれる丘陵と推定される。建武三年(一三三六)一月二一日の建部清種着到状(池端文書)同日の建部重種や建部清武の着到状写(ともに禰寝文書)によれば、南朝方の伊東祐広や肝付兼重らを誅伐するため、北朝方に付いた大隅建部一族が国富庄大田城に馳せ参じている。着到状に署判をすえたのは日向国大将の畠山直顕で、当城に畠山直顕がいたとは思えないが、ここが北朝方の結集場所となっていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

グリーンランド

北大西洋にある世界最大の島。デンマーク自治領。中心地はヌーク(旧ゴートホープ)。面積217万5600平方キロメートルで、全島の大部分は厚い氷に覆われている。タラ・ニシンなどの漁業が行われる。グリーンラ...

グリーンランドの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android