大自在(読み)ダイジザイ

デジタル大辞泉 「大自在」の意味・読み・例文・類語

だい‐じざい【大自在】


仏語。思いのままに自利他利の行を行えること。また、その人。
少し束縛障害も受けないで、思いのままであること。自由奔放であること。
「大胆は道義蹂躪じゅうりんして―に跳梁ちょうりょうする」〈漱石虞美人草
大自在天」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「大自在」の意味・読み・例文・類語

だい‐じざい【大自在】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 仏語。思いのままに自利利他の行が行なえること。また、それが行なえる者。菩薩異称としても用いる。
      1. [初出の実例]「諸仏の大自在(シサイ)神通のちからましますことをききて」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)四)
    2. きわめて自在であること。少しの束縛も障害も受けないで自由奔放であること。
      1. [初出の実例]「あの鑿と槌の使ひ方を見給へ。大自在(ダイジザイ)妙境に達してゐる」(出典:夢十夜(1908)〈夏目漱石〉第六夜)
  2. [ 2 ]だいじざいてん(大自在天)」の略。〔宝星陀羅尼経‐七〕

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