大谷神社(読み)おおたにじんじや

日本歴史地名大系 「大谷神社」の解説

大谷神社
おおたにじんじや

[現在地名]野市町大谷

大谷の東北部、金剛こんごう山の尾根の西南麓、県道竜河洞公園線の東約四〇〇メートルにある。祭神は天岩戸別命。旧村社。大谷五社おおたにごしや大明神ともいう。「三代実録」貞観一二年(八七〇)三月五日条に「詔授(中略)土左国(中略)正六位上大谷神従五位下」、元慶三年(八七九)九月二七日条に「授土左国(中略)従五位下大谷神従五位上」とある大谷神に比定される。

「南路志」には「社記云、大谷大明神と唱、社地南北廿間、東西十間、宮林十六間、南北三十間」とある。火災にあって旧記棟札を失ったといい、境内に若宮・西ノ権現・弁才天・野神があることを記す。また「祭礼六月十五日、昔時物部川西立田村氏子、右川東地西地と分け祭る由、洪水之節、祭難成、立田村に宮を分け勧請、此謂を以在所氏子、居村の烏川東地西地と分け、一年かはりに祭、境内にむし飯を仕成、神前へ備へ、当番方亭主と成、非番の方を客と唱、むし飯料理、先規は七五三之例に任せ舞殿にて頂戴」と記し、からす川を挟んで東と西に氏子が分れていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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