朝日日本歴史人物事典 「大道寺直次」の解説
大道寺直次
生年:元亀2(1571)
安土桃山時代の武将,のち江戸幕府の御家人。内蔵助。政繁と遠山直景の娘の子,兄に孫九郎直繁がいる。初め北条氏直に仕え,豊臣秀吉による天正18(1590)年の小田原攻めの際には,御厨(静岡県御殿場市)で郷人一揆を撃破した。北条氏滅亡後は,母方の氏に改めて遠山長右衛門と称し,徳川家康の家臣黒田孝高に仕えたが,翌19年豊臣秀次に請われてこれに仕える。秀次没後は福島正則を主とするが,正則改易後は江戸に閉居。寛永11(1634)年5月,将軍徳川家光により御家人に加えられ,1000石を与えられた。以後,再び大道寺を称す。転々と帰属を変えながらも大道寺家の再興を果たした。
(佐脇栄智)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報