日本大百科全書(ニッポニカ) 「大阪駅」の意味・わかりやすい解説
大阪駅
おおさかえき
大阪市中北部、北区梅田3丁目1番1号にあるJR駅。JR東海道本線・大阪環状線が通じる。構内のホーム数は6面11線。1日の平均旅客列車は特急、急行、近郊電車、その他を含めて約1520本(2003)、乗車人員は1日平均約43万人(2018)。また、大阪市高速電気軌道(地下鉄御堂筋(みどうすじ)線・四つ橋線・谷町(たにまち)線)や、ほかの私鉄(阪急電鉄・阪神電気鉄道)各線の大阪梅田駅とも連絡する。
大阪―神戸間の官営鉄道開通により、1874年(明治7)5月11日、当時の大阪府西成(にしなり)郡曽根崎(そねざき)村の梅田墓地跡(現在の大阪中央郵便局付近)に洋風赤れんが2階建ての駅舎が「梅田すてん所」として開駅した。1901年(明治34)7月1日、現在位置に石造りゴシック式の2代目駅舎が完成。1936年(昭和11)1月から鉄筋コンクリート5階建ての3代目駅舎の工事が始められたが、戦争のため3階建てに変更された。4代目駅舎は、1979年(昭和54)12月にできた5階建ての北ビルに駅業務施設があり、1983年に竣工(しゅんこう)した南側の大阪ターミナルビル(高さ110メートル、地上27階、地下4階)は、アクティ大阪と愛称され、ホテル、デパートなどが入り、最上階に展望ロビーが設けられた。その後、2004年(平成16)から大規模な改修工事が行われ、2011年3月にアクティ大阪を増築したサウスゲートビルディング、5月に駅北側にノースゲートビルディングが開業し、5代目駅舎を含む複合施設・大阪ステーションシティが全面開業した。周辺の地下街ホワイティうめだ、ディアモール大阪、阪急三番街、オオサカガーデンシティなどとつながり、付近の新梅田シティの空中庭園や複合商業施設「HEP FIVE(へップファイブ)」の大観覧車などは、観光の拠点となっている。なお、駅の北側にあった梅田貨物駅は2013年に廃止され、貨物線の地下化工事と地上跡地の再開発が進められている。
東海道・山陽新幹線の新大阪駅は、大阪駅の北、JRで1駅の淀川区宮原にある。
[位野木壽一・安井 司]