大陽台貝塚（読み）おおようだいかいづか

日本歴史地名大系

大陽台貝塚
おおようだいかいづか

• 岩手県：陸前高田市
• 広田村
• 大陽台貝塚

[現在地名]陸前高田市広田町 大陽

広田（ひろた）半島の西側、広田湾を見下ろす標高五〇メートルの高台にある。縄文時代前期・中期の遺跡。昭和五一年（一九七六）発掘調査された。貝層は一・五メートルに達する所もあり、その中に数枚の純貝層が存在し、単一層で三〇―四〇センチのものもある。出土した土器は縄文前期に属する大木４式・５式・６式、中期大木7a式・7b式・8a式・8b式・９式などで、大木５式と大木8b式が多い。文様は鋸歯状貼付文・鋸歯状沈線文と平行沈線文、渦巻文などが中心。土製品としては中期大木8b式期の層から長さ九・五センチ、幅六・九センチ、厚さ五センチの変形五面体で底部に貫通する小孔が認められる用途不明品が出土している。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」