大黒坂村(読み)おおぐろさかむら

日本歴史地名大系 「大黒坂村」の解説

大黒坂村
おおぐろさかむら

[現在地名]境川村大黒坂

春日かすが山の北麓から流れ出るきつね川の最上流域で、三方山地が占め流路に沿って北西へ開ける。北は小黒坂こぐろさか村・前間田まえまだ村、東は米倉よねくら村・竹居たけい(現八代町)聖応しようおう寺領の村で、慶長古高帳では高四九石余。郷帳類では小黒坂村の高に含まれるが、以降高は変わらない。文化(一八〇四―一八)初年の家数四二・人数九八、馬三(甲斐国志)。明和八年(一七七一)には村民が寺内大衆(僧徒)への五節句旧例を欠礼する一件が生じ、門前役人から詫証文を提出することで落着したが、提出が遅延したため改めて旧例順守の一札が提出された(聖応寺文書)幕末には寺への人足ほか諸役勤めに対する訴訟が起こり、安政四年(一八五七)には近来退転人が多くなっているが、一軒あたり甲銀三匁を先年どおり四二軒のままの計算で渡すことなどが取決められた(「議定書」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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