天可汗(読み)てんかがん(その他表記)tengri khaghan

山川 世界史小辞典 改訂新版 「天可汗」の解説

天可汗(てんかがん)
tengri khaghan

唐の皇帝が北・西アジア諸民族から受けた称号テングリ・カガンの漢語表記。630年に東突厥(ひがしとっけつ)が瓦解すると,太宗はその服属下にあった諸部族からこの称号を奉ぜられた。これによって,唐の皇帝は中国天子であるとともにその勢力の及ぶ諸族の君主となった。テングリはモンゴル語トルコ語で「天」の意。


天可汗(テングリ・カガン)

天可汗(てんかがん)

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旺文社世界史事典 三訂版 「天可汗」の解説

天可汗
てんかがん
tengri khaghan

唐の皇帝が遊牧諸部族の首長から受けた称号
630年太宗李世民が最初。天可汗とは可汗の上に立つ君主という意味で,これにより,唐の天子は中国の天子であるとともに遊牧諸部族の首長でもあり,共通の支配者として認められた。

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世界大百科事典(旧版)内の天可汗の言及

【唐】より

…東突厥の崩壊によって,その傘下にいた多くの西北遊牧部族が唐の勢力下に入ることになった。それら諸部族の首長は,まもなく長安に集まってきて,太宗に〈天可汗〉の尊称をたてまつって権威を認めた。〈天可汗〉とは,可汗の上に立つ君主という意味であり,唐の天子は中国の天子であると同時に異民族の首長でもあることが自他ともに認められたのである(ハーン)。…

※「天可汗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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