天山社(読み)てんざんしや

日本歴史地名大系 「天山社」の解説

天山社
てんざんしや

[現在地名]小城町大字晴気字本山

天山神社晴気はるけ地区にある下宮である。祭神は多紀理比売命・市杵島比売命・多岐都比売命である。旧郷社。

由緒記によると、参議藤原康弘が文武天皇の口宣を受け、大宝二年(七〇二)天山池の中に島を築き蓬莱ほうらい島と名付け、上に祠を建立して天山神の上宮と定め、下宮を霊貴れいき(一名烏帽子岳という)に建立したという。さらに長保四年(一〇〇二)藤原康家が霊貴山麓の下宮を現在地に遷座し諸祭祀を再興したという。なお、神仏習合のなごりで天山神を弁財天とする考えがあり、地元のものはベンジャーサンとよびならわしている。天山山頂にある上宮の石祠にも「天山弁財天石社」とある。晴気村は佐賀本藩の蔵入地(直轄地)であったため、上宮および下宮(天山社)社殿などの修復再建費用は佐賀本藩から出された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android