天文山(読み)てんもんやま

日本歴史地名大系 「天文山」の解説

天文山
てんもんやま

[現在地名]徳島市大和町二丁目

現徳島東工業高校のグラウンドには昭和三六年(一九六一)までは高さ一〇メートルほどの人工の小さな山があって天文山といわれていた。安永七年(一七七八)安宅海上方小川達之丞は御徒士に召出されて三人扶持・八石を与えられ、天文方に任じられた(「成立書」徳島大学附属図書館蔵)。寛政三年(一七九一)には安宅御水主小頭格儀右衛門弟菊平が達之丞に付けられ、天文稽古が命じられた。同七年達之丞は安宅鍛冶御役所南の荒地のうち東西約三五間・南北約五〇間の空地に御用屋敷建設を願出た。藩は安宅火除け等に支障がないとしてこれを許可、天文方御役所が設置された。同一二年には達之丞預屋敷に風見台の設置が許可され、丸形の風見台(天文山)が築かれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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