天王立(読み)てんのうだち

精選版 日本国語大辞典 「天王立」の意味・読み・例文・類語

てんのう‐だちテンワウ‥【天王立】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎下座音楽の一つ。「仮名手本忠臣蔵大序幕開き公家・高貴の人の出に用いる鳴物で、まず笛が鳴り、太鼓大小の鼓がはいる。
    1. [初出の実例]「天王立ちになり、桜町中将清房、花道より衣冠束帯にて出る」(出典:歌舞伎・毛抜(日本古典全書所収)(1742))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の天王立の言及

【歌舞伎】より

…立三味線がタマ(替手)を弾いて変化をつける。 天王立(てんのうだち)時代物大序の幕明き(古くは貴人の出)に用いる太鼓,能管による囃子。〈天王立下り端〉の略称。…

※「天王立」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android