天親可汗(読み)てんしんかがん(その他表記)Tian-qin Ke-han; T`ien-ch`in K`ê-han

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天親可汗」の意味・わかりやすい解説

天親可汗
てんしんかがん
Tian-qin Ke-han; T`ien-ch`in K`ê-han

[生]?
[没]789
ウイグル第4代のカガン (在位 780~789) 。第3代カガンの牟羽可汗 (ぼううかがん) の宰相であったトン・バガ・ダルカン (頓莫賀達干) は,牟羽可汗のマニ教への帰依に対し,反マニ教勢力を背景にして対立していた。 779年牟羽可汗がソグド人のすすめによって唐を攻撃しようとしたので,トン・バガ・ダルカンはこれをいさめたが聞き入れられず,クーデターを起してカガンを殺して即位した。天親可汗は唐から与えられた称号で,正しくは長寿天親可汗という。 780年には唐の宗室の咸安公主をめとった。

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