デジタル大辞泉
「準正」の意味・読み・例文・類語
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じゅん‐せい【準正】
- 〘 名詞 〙
- ① 正しい基準とすること。よりどころとすること。
- [初出の実例]「於レ是始成、大略以二浄御原朝庭一為二准正一」(出典:続日本紀‐大宝元年(701)八月癸卯)
- [その他の文献]〔晉書‐摯虞伝〕
- ② 嫡出でない子に嫡出子としての身分を与えること。民法では、父に認知されている子についてはその父母が婚姻した場合(婚姻準正)に、また、父に認知されていない子については父母の婚姻後に認知を受けた場合(認知準正)に、嫡出子としての身分を取得するとしている。後婚認正。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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準正
じゅんせい
嫡出でない子が、その父母の婚姻を条件として、嫡出子になることを準正または後婚認正という。現行民法上、準正には、父の認知した子が父母の婚姻によって嫡出子となる場合(婚姻準正)と、婚姻前に子をもうけた父母が婚姻し、やがて父が子を認知することによって嫡出子となる場合(認知準正)とがあり、死亡した子についても同様である(民法789条)。いずれの場合を問わず、子は父母の婚姻のときから嫡出子としての身分を取得し、準正と同時に子は父母の氏を称すると解されている。また、日本人と外国人との間の18歳未満(2022年3月31日以前は20歳未満)の準正された子は、一定の場合、法務大臣に届け出て、日本国籍を取得することができる。
[山本正憲・野澤正充 2022年4月19日]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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準正
じゅんせい
legitimation
非嫡出子が父母の法律上の婚姻により,嫡出子としての地位を取得すること。非嫡出子は認知によって父との間に法的な親子関係を生じるが,さらに父母の婚姻により嫡出子となる機会を与えることは,子の利益にもなり父母の法律上の婚姻を促すことにもなる。民法上,父母の婚姻前に生れ,すでに父によって認知された子が父母の婚姻のときから嫡出子となる場合 (婚姻準正,789条1項) と,未認知の子が父母の婚姻後父の認知のときから嫡出子となる場合 (認知準正,789条2項) とがある。ただし後者も,制度の趣旨から父母の婚姻のときにさかのぼって嫡出子となるものと解する説が有力である。準正による嫡出子は,父母の親権に服し,父母を相続し,父母の氏を称する。準正の効果はすでに子が死亡していても生じ,準正嫡出子の直系卑属 (子や孫) は父母の嫡出子の直系卑属となる (789条3項) 。準正制度はイギリス,フランス,ドイツ,スイスなど諸外国でも認められており,ドイツ,スイスではこれに加えて嫡出宣告の制度が認められている。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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準正【じゅんせい】
嫡出でない子が嫡出子の身分を取得する制度(民法789条)。父に認知された非嫡出子がその父母の婚姻により,婚姻の時から嫡出子の身分を取得する場合と,嫡出でない子の母と父とが婚姻し,その後に認知がなされ,認知の時から嫡出子の身分を取得する場合の2種がある。
→関連項目私生子
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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普及版 字通
「準正」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の準正の言及
【嫡出子】より
…このような立場では,嫡出子とは〈妻が夫によって懐胎せしめられ,婚姻中に出生した子〉とされる。嫡出子には〈生来の嫡出子〉と〈準正による嫡出子〉とがある(準正については後述)。
[嫡出性付与の要件]
嫡出子とは懐胎されてから出生するまでの間のいずれかの時期に,法律上の婚姻関係にあるか,あるいはあった父母の子である。…
※「準正」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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