太右衛門(読み)タエモン

デジタル大辞泉 「太右衛門」の意味・読み・例文・類語

たえもん〔タヱモン〕【太衛門】

美しい女美人
喜多八、見さっし、美しい―だ」〈滑・膝栗毛・初〉
[補説]寛政(1789~1801)のころ江戸で美しい牡丹ぼたんを栽培するので有名だった牡丹屋太右衛門から出た語。また、「たゑもんどんの乙姫様が…」の童謡から出たともいう。

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精選版 日本国語大辞典 「太右衛門」の意味・読み・例文・類語

たえもんタヱモン【太右衛門】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 「いっちくたっちくたゑもんどんの乙姫様が、茶がまにおされてなく声きけば云々」の童謡に基づく。また、一説[ 二 ]に基づくとも ) 美しい女。美しい娘。
    1. [初出の実例]「きた八見さっし、美しい太へもんだ」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)初)
  2. [ 2 ] 寛政年間(一七八九‐一八〇一)、江戸西ケ原(東京都北区西ケ原)の別荘に美しい牡丹の花を栽培して有名であった湯島の牡丹屋太右衛門の称。

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