太巌祖仙(読み)たいがん・そせん

朝日日本歴史人物事典 「太巌祖仙」の解説

太巌祖仙

没年:文化8.7.15(1811.9.2)
生年享保16(1731)
江戸中期の曹洞宗の尼。美濃垂井(岐阜県不破郡)生まれ。俗姓日比。幼いときから出家を志し,父母の反対にあうが,9歳のとき,美濃弁天庵の恵心のもとに学び,のち香積寺の鉄額陝牛に就いて得度する。諸国を行脚して修行に励み,のちに鉄文道樹に法を嗣ぐ。また,臨済宗白隠慧鶴にも参じ,その行いは大いに称賛されている。弁天庵に戻り,座禅に励み,托鉢を行じ,清貧を守り,多くの尼を指導した一途な生涯であった。<参考文献>曹洞尼僧史編纂会編『曹洞宗尼僧史』,円通桃嶺『太巌祖仙尼公伝』

(熊本英人)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「太巌祖仙」の解説

太巌祖仙 たいがん-そせん

1731-1811 江戸時代中期-後期の尼僧。
享保(きょうほう)16年生まれ。曹洞(そうとう)宗。美濃(みの)(岐阜県)弁天庵の恵心(えしん),香積寺の鉄額陝牛(せんぎゅう)にまなび,また臨済宗(りんざいしゅう)白隠慧鶴にも参じた。鉄文道樹の法をついで弁天庵にもどり,おおくの尼を指導した。文化8年7月21日死去。81歳。美濃出身。俗姓は日比。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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