太平策(読み)たいへいさく

精選版 日本国語大辞典 「太平策」の意味・読み・例文・類語

たいへいさく【太平策】

太平の世を実現するための政策と、その基礎としての「聖人の道」を説いた書。全一巻。荻生徂徠の著と伝えるが疑問もあり、著者は確定されていない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「太平策」の意味・わかりやすい解説

太平策 (たいへいさく)

江戸中期の政治経済論。1巻。著者は荻生徂徠と伝えられるが,今日に至るも異論があり確定せず,成立年代も明らかでない。内容は聖人の道が治国安民の道たることを強調して,礼楽制度の確立を論じ,当時の困窮を救う方法として武士町人の土着帰郷を説くところは《政談》と類似している。これが《政談》の草案か,抄録かで見解が分かれている。ほかに2巻より成る異本もある。《日本思想大系》所収
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太平策」の意味・わかりやすい解説

太平策
たいへいさく

江戸時代中期の経世論書。1巻。荻生徂徠著。享保年間 (1716~36) 8代将軍徳川吉宗の諮問に対して著述したものという。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android