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異本 いほん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

異本
いほん

流布本に対して,それと同一の書であるが,多少文字や語句に相違するところがある伝本。異本の成立は『源氏物語』などの場合は書写の過程で生じたものであるが,劇作品の場合は作者の自筆原稿,上演用台本,舞台事情による改作のほか,剽窃 (ひょうせつ) 版などの存在がある。異本の比較対照はテキスト・クリティクの重要な部分をなす。

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デジタル大辞泉の解説

い‐ほん【異本】

同一原典に由来しながら、伝承の過程で本文の順序や組み立てなどに異同を生じた本。別本。→定本流布本(るふぼん)
世間にほとんど流布していない珍しい本。珍本

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大辞林 第三版の解説

いほん【異本】

元来同一の書物であるが、伝写などの事情によって、文字や組織において多少異なりを生じている本。異書。
特に、流布本に対して、特殊な伝本の称。

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図書館情報学用語辞典の解説

異本

印刷作業の途中で訂正が行われたために発生する,同一版にもかかわらず本文の異なる本.異刷ともいう.ヨーロッパにおける活版印刷の初期には,印刷作業は校正作業と並行して行われ,間違いが見付かれば印刷作業を一時止めて訂正を行い,再び印刷を再開したため,異本が生じる.写本の場合は,同一の本文を持つ本はすべて異本となる.

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