太神宮参詣記(読み)だいじんぐうさんけいき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太神宮参詣記」の意味・わかりやすい解説

太神宮参詣記
だいじんぐうさんけいき

室町時代の医家坂十仏の著 (一説に十仏の子,士仏の著とも) 。『伊勢太神宮参詣記』ともいう。1巻。興国3=康永1 (1342) 年 10月伊勢安濃津に筆を起し,内外の両宮,諸別宮,摂社などに詣で,二見浦から再び山田に戻り,宿所の三宝院で連歌会を催すところまでを記したもの。書中に諸所の和歌が詠みこまれ,また神宮について種々詳記されている。外宮祠官伊勢神道の大成者度会 (わたらい) 家行と対面したときの印象など,当時の祠官の面影がまのあたりに記されており,伊勢神道の教説をも祖述している。

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