太秦門前村(読み)うずまさもんぜんむら

日本歴史地名大系 「太秦門前村」の解説

太秦門前村
うずまさもんぜんむら

[現在地名]右京区太秦〈いち町・桂木かつらぎ町・西蜂岡にしはちおか町・蜂岡町・東蜂岡町・もり西にし町・森ヶ東町〉付近

村域は広隆こうりゆう寺を中心に広がっていたと思われるが、正確な範囲の比定は困難。近世を通じて村高は六〇〇石ほどであるから、相当大きな面積を有していたらしく、東は安井、北は谷・常盤ときわ・中野、西は生田おいた、南は太秦中里・同安養寺の各村に接した東西に広い村であったと思われる。

太秦の中心地で、秦氏の根拠地として早くから開拓された地と思われ、その氏寺でもあった広隆寺の建立によって、門前集落として発展した。貞観一五年(八七三)の広隆寺資財帳(広隆寺文書)や、その後の広隆寺資財交替実録帳(同文書)には、広隆寺に付属した付近の田地の明細が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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