奈比賀村(読み)なびかむら

日本歴史地名大系 「奈比賀村」の解説

奈比賀村
なびかむら

[現在地名]安芸市奈比賀

江川えがわ村の東方、伊尾木いおき川沿いにある小松原こまつばら長山ながやま中角なかつの大江おおえと、伊尾木川支流の小川おごう川に沿う山地にある大磯おおいそ小谷おだに名川なこう、および名村なむら川上流の奥栗おくぐり三軒家さんげんやの諸集落からなる広域村。北に入河内にゆうがうち村、南に井尾喜いおき村・川北かわきた村がある。伊尾木川沿いには別役べつちやく村を経て阿波国に至る道が通る。中世は有井ありい庄に属し、安芸氏の支配下にあった。安芸氏は文明一四年(一四八二)以来度々奈比賀天満宮社殿を造営している(天満宮棟札)。天正一七年(一五八九)の東山八名地検帳に奈比賀名がみえ、小松原永山ながやま・小川・南大井みなみおおい奈川ながわなどの村名や小谷の地名が記される。

元禄郷帳によると本田高は一六一・一〇九石。新田高は元禄地払帳に四六・一四九石とあるが、幕末には二五三・八五八石(明治三年郷村高帳)と、大幅な新田開発がなされていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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