奥山筋(読み)おくやますじ

日本歴史地名大系 「奥山筋」の解説

奥山筋
おくやますじ

「芸藩通志」によれば、山県郡は「中古以来五庄に分つ」として、その一つに奥山庄をあげ、細見ほそみ川小田かわこだ奥中原おくなかはら南門原なもんばら大利原おおとしはら才乙さいおと草安くさやす土橋つちばし奥原おくばら苅屋形かりやがた雲耕うずのう荒神原こうじんばら中祖なかそ政所まんどころ宮地みやじ橋山はしやま東八幡原ひがしやわたばら・西八幡原の一八ヵ村をその範囲としているが、荘園が成立していた徴証はない。しかし慶長六年(一六〇一)検地帳(芸北町役場蔵)に「奥山之内中原村」「奥山之内八幡原東村」とみえ、それ以前から奥山を称していたことは明らかで、中世の開発を物語る遺跡や伝説も少なくない。

近世の奥山筋は、初め細見村以下一八ヵ村をさしていたが、山野廻やまのまわり村が六ヵ村に分村した正保(一六四四―四八)から寛文(一六六一―七三)年代以後、これらも含めて二四ヵ村となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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